みんなネガネをかけている

臨床心理士と小さな塾の先生をやっているOQCの雑記帳。twitterでの発言や考えたことなどをまとめています。

感情をコントロールについて 2

すっかり久しぶりの更新になってしまいましたが、前回の続きを書いていきたいと思います。 前回は感情の役割について書きましたが、今回は感情をコントロールすることについて書いていこうと思います。 今回は感情について触れていきますので、読んでいる途中で気持ちが落ち着かなくなったりした方は、そっとブラウザを閉じていただきたいと思います。 感情は身体と密接に結びついていますので、体が元気なときに読むのがいいです。 寝不足のとき、疲れているときなど、そういった時は避けるといいかと思います。

感情をコントロールするとは

「感情をコントロールする」ということは、特定の感情を働かないようにしたりすることではありません。 怒りや悲しみをまず受け入れて、それを自分の中で扱えるようにするというようなことが、感情のコントロールです。 例えば、悲しみを感じ眠ることも食べることもできなくなってしまったとしましょう。 そうなると、感情が自分の生命を脅かしてしまうことになりかねません。 自分の心身の健康が守れるように、自分の感情と向き合うこと。それが感情のコントロールと言えるかと思います。 よりよく感情をコントロールするために、心の専門家である精神科医やカウンセラーの力を借りることも大切です。 自分の力だけで出血や汗をコントロール出来ないように、感情のコントロールも自分ひとりだけでは難しいことも多いです。 ここでは、感情をコントロールする時、こんな風にできるといいかもしれないというようなヒントを少し書いていきます。 これが全てではありませんし、自分ひとりでやろうとしなくてもいいです。感情について悩んでいる人へのヒントになれば幸いです。

まずは感情を否定しないこと

怒りや悲しみを感じたとき、なんとかしようと思っている人ほど「こんなこと考えちゃだめだ」と思ってしまいがちです。 日本では、怒りや悲しみを率直に表現することがあまりありません。 また、常に明るい話題を提供することや前向きでいることが評価される場が多いため、怒りや悲しみは押し込められやすい。 その感情をなかったことにして、切り替えていかなければやりきれないこともあるかもしれません。 しかし、「なかったこと」にした感情は消えてなくなったわけではありません。 記憶の奥深くに埋もれて、掘り出される日を待っています。 そして、似たような状況である日どっと吹き出してくるかもしれません。 私たちは「感情」を心の中のものだと捉えていることが多いですが、感情の正体は心拍や血流、脳内の伝達物質などです。 つまり、一種の生理現象でもあるため、自分の力で止めることはとても難しいんです。 暑いときに吹き出す汗を自分の意思で止めることはできませんし、転んで擦りむいた膝から出てくる血を自分の意思で止めることもできません。 この状況で、「自分は汗なんかかいていない」「膝を擦りむいてはいない」と事実を否定しようと思う人はあまりいませんよね。 汗をかいたならタオルを用意して拭けばいいし、まだ気持ち悪ければシャワーを浴びればいいです。怪我をしたら消毒して絆創膏を貼ればいいんです。 感情コントロールは、汗を拭くタオルや怪我したときの絆創膏のようなものです。 だからまず、自分の感情をなかったことにしないことが必要なのだと考えられます。

「自分は今何を感じているのか」の前に

「感情を否定しないこと」を語るためには、今、自分がどんな感情を持っているのか自覚する必要があります。 これが実は結構難しい。怒ってる、イライラしてる、ムカムカしてる、悲しい、そわそわしている、嬉しい、歓喜する……などなど、感情を表す言葉は非常に種類が多い。 この中から選んで当てはめるのは大人でも大変ですし、まだ語彙の少ない子どもたちの場合、より大変になります。 その前に、おさえておくといいことがあります。 それが、「気持ちが落ち着いている」「ゆったりしている」という状態です。 何かで心乱れても、その状態に戻ってくれば安心。そういう状態を感覚としてわかっていること。それが感情コントロールの基礎にもなります。 大きく深呼吸を繰り返して、心拍が落ち着いてきたときの感じや、お風呂に浸かって体の力が抜けているときの感じ。ヨガやストレッチが日課の方は体が伸びているときの感じ。 その時の心地を意識して見てください。指標があったほうがわからいやすい方は、心拍計などを利用してみるのもいいかもしれません。 あくまでも一例ですが、「心拍が80以下に落ちている状態」など、指標を決めるといいかもしれませんね。 最近は腹式呼吸のアプリなどがリリースされているので活用するのも手かもしれません。

では、次は「感情コントロールについて3」に続きます。